アイテラス eye terrace

ムコスタ点眼液UD(レバミピド)とは|効果・副作用・使い方を眼科医が解説

公開: 更新: 最終監修:
目次
  1. ムコスタ点眼液UDとは
  2. 効果・特徴(ムチン産生・上皮修復)
  3. 副作用・注意点(白濁・苦味)
  4. 使い方のポイント(UD・よく振る)
  5. よくある質問

ムコスタ点眼液UDとは

ムコスタ点眼液UDは、一般名を「レバミピド」というドライアイ治療のための目薬です。「ムコスタ」という名前は、もともと胃の薬として使われてきた成分でご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらは目専用に開発された点眼薬です。

この薬は、ムチン・水分分泌促進薬というグループに含まれます。ドライアイというと「涙の量が足りない状態」というイメージをお持ちの方が多いのですが、実際には「涙の質」が乱れて目の表面に涙がうまくとどまらないタイプも少なくありません。ムコスタ点眼液UDは、この涙の質に働きかけるところに大きな特徴があります。

涙はただの水ではなく、油の層・水の層、そして目の表面に涙を密着させる「ムチン」という成分が組み合わさってできています。ムコスタ点眼液UDは、このムチンを増やすことで涙を目の表面に長くとどまらせ、乾きにくい状態を目指すお薬です。

なお「UD」とは、1回分ずつ小分けにされた使い切りタイプ(ユニットドーズ)であることを表しています。詳しくはドライアイの解説ページもあわせてご覧ください。

効果・特徴(ムチン産生・上皮修復)

ムコスタ点眼液UDの特徴は、大きく分けて二つあります。

一つ目は、ムチンを増やす働きです。目の表面には「ゴブレット細胞(杯細胞)」という、ムチンをつくり出す細胞があります。この薬は、そのゴブレット細胞を増やし、ムチンの産生を高めると考えられています。ムチンが十分にあると、まばたきのたびに涙が目の表面へ均一に広がりやすくなり、涙が安定して乾きにくくなることが期待されます。

二つ目は、傷ついた角膜の表面(角膜上皮)を修復する働きです。ドライアイが続くと、目の表面に細かい傷ができ、ゴロゴロ感や痛みの原因になります。ムコスタ点眼液UDには、こうした目の表面の状態を整える作用も報告されています。

このように、「涙そのものを足す」のではなく「目の表面と涙の質を整える」という方向から乾きにアプローチするのが、この薬の持ち味です。乾きに加えて、目の表面の傷やゴロゴロ感が気になる方に処方されることがあります。

ただし、効き目の感じ方や、どのくらいの期間で変化を実感できるかには個人差があります。すぐに効果を感じる方もいれば、しばらく続けて使ううちに楽になってくる方もいらっしゃいます。

副作用・注意点(白濁・苦味)

ムコスタ点眼液UDで比較的よく知られているのが、点眼後に視界が一時的に白くかすむ(白濁する)ことです。これはこの薬の成分そのものによるもので、多くの場合しばらくすると自然に治まります。とはいえ、点眼直後に車の運転や細かい作業をすると見えにくく感じることがあるため、タイミングには気をつけていただくと安心です。

もう一つよくあるのが、点眼後にのどの奥に苦味を感じることです。目薬は涙の通り道を通って鼻やのどへ流れていくため、苦味を感じることがあります。気になる場合の対処法は後ほどご紹介します。

そのほか、目のかゆみや刺激感、目やになどがみられることもあります。点眼後に強い充血や痛み、まぶたの腫れ、発疹などが出た場合や、症状がいつもと違うと感じた場合は、使用を続ける前に眼科にご相談ください。

なお、副作用の出方や程度には個人差があります。他に使っているお薬や目薬がある場合、コンタクトレンズを使用している場合は、あらかじめ医師や薬剤師にお伝えください。

使い方のポイント(UD・よく振る)

ムコスタ点眼液UDを使ううえで知っておいていただきたいポイントをまとめます。具体的な回数や使う量は処方された指示に従ってください。

系統全体の使い分けについては、ムチン・水分分泌促進薬のページで解説しています。

よくある質問

Q. 点眼すると白くかすむのですが、大丈夫でしょうか?

ムコスタ点眼液UDでは、点眼後に視界が一時的に白くかすむことがよくあります。多くの場合は時間とともに治まりますので、過度に心配しなくて大丈夫なことがほとんどです。ただし、見えにくさが長く続く、いつもと様子が違うと感じる場合は、自己判断で続けず眼科にご相談ください。

Q. 苦味が気になります。何か工夫はありますか?

点眼後に目頭を軽く押さえ、しばらく目を閉じておくと、薬がのどへ流れにくくなり苦味が和らぐことがあります。それでもつらい場合は我慢せず、医師や薬剤師にご相談ください。感じ方には個人差があります。

Q. 症状がよくなったら、やめてもいいですか?

ドライアイは慢性的に続きやすく、自己判断で中止すると再び症状が戻ってしまうことがあります。続けるかどうか、調整するかどうかは、目の状態を診たうえで医師が判断します。気になる点があれば、次の受診時にご相談ください。


本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療を保証するものではありません。お薬の効果や副作用の感じ方には個人差があります。症状が気になる場合や、目薬を続けるかどうか迷う場合は、自己判断せず眼科の受診をおすすめします。