ゾビラックス眼軟膏とは
ゾビラックス眼軟膏は、一般名を「アシクロビル」という抗ウイルス薬の眼軟膏です。名前のとおり、目薬(点眼液)ではなく、軟膏のかたちをしているのが大きな特徴です。チューブから出した軟膏を、まぶたの内側(結膜のうと呼ばれる部分)に少量塗って使います。
この薬はヘルペスウイルスに対して働く「抗ウイルス眼軟膏」の一つで、ウイルスが自分自身を増やすときに必要な「DNAの複製」という仕組みを邪魔することで、ウイルスが増えるのを抑えます。細菌をやっつける抗菌薬(抗生物質)とはまったく別の種類のお薬で、ウイルスが原因の目の病気に対して使われます。
抗ウイルス眼軟膏という系統全体のしくみや、ほかにどんなお薬があるのかについては、抗ウイルス眼軟膏のページでまとめて解説しています。あわせてご覧ください。
効果・特徴
ゾビラックス眼軟膏が主に使われるのは、ヘルペスウイルスによって角膜(目の表面にある透明な膜)に炎症が起こる「ヘルペス角膜炎」や、帯状疱疹が目のまわりに出て角膜などに影響がおよんだ場合です。これらはいずれもウイルスが関係する病気で、放っておくと角膜に傷あとが残り、見え方に影響することもあります。
この薬ならではの特徴は、やはり「眼軟膏」という剤形にあります。軟膏は目の表面にとどまりやすいため、薬の成分が患部に接している時間を保ちやすいという利点があります。一方で、塗った直後は油分で少しかすんで見えることがあります。これは軟膏の性質によるもので、しばらくすると落ち着いてきます。
なお、同じ有効成分「アシクロビル」を含む後発医薬品(ジェネリック)のアシクロビル眼軟膏も用いられています。中身の有効成分は同じですので、どれを使うかは患者さんの状態や処方の事情に応じて眼科医が判断します。気になる場合は遠慮なく主治医に尋ねてみてください。
副作用・注意点
ゾビラックス眼軟膏で起こりうる副作用としては、点した部分の刺激感、しみる感じ、かゆみ、充血、まぶたの皮膚のかぶれなどが報告されています。多くは軽いものですが、症状の感じ方や出やすさには個人差があります。
使っていて目の痛みや充血が強くなる、見え方がかえって悪くなる、まぶたが赤くはれてかゆいといった変化があったときは、自己判断で続けたり中止したりせず、できるだけ早く眼科を受診してください。もともとの病気が悪化しているのか、薬が合っていないのかは、診察を受けて初めて見分けられることが多いためです。
また、ヘルペス角膜炎の治療では、ステロイドの目薬など他のお薬の使い方に注意が必要な場面があります。ほかに使っている目薬や飲み薬がある場合は、必ず医師・薬剤師に伝えてください。
使い方のポイント
具体的な塗る量や回数は、病気の種類や程度によって医師が決めますので、必ず指示どおりに使ってください。ここでは、軟膏を上手に使うための一般的なコツをお伝えします。
- 塗る前には手を石けんでよく洗いましょう。
- チューブの先がまぶたやまつ毛、指などに触れないように気をつけると、薬が汚れにくくなります。
- 塗った直後は一時的に視界がぼやけることがあります。すぐに車の運転や細かい作業をするのは避け、視界が落ち着いてから動くと安心です。
- 症状が和らいできても、自己判断で途中でやめないことが大切です。中途半端にやめると再発につながることがあります。やめる時期も医師に相談しましょう。
よくある質問
Q. 市販薬で代用できますか?
口のまわりのヘルペスに使う市販のクリームなどはありますが、目に使う抗ウイルス薬は基本的に医師の処方が必要なお薬です。目の病気は見た目が似ていても原因がさまざまで、ウイルスが原因かどうかは診察をしないと分かりません。自己判断で市販薬を目に塗らず、まずは眼科を受診してください。
Q. 目薬(点眼液)ではないのですか?
ゾビラックス眼軟膏は点眼液ではなく軟膏です。軟膏は目の表面にとどまりやすい一方、塗った直後にかすむことがあります。剤形による使い心地の違いがありますので、使いにくさを感じたら主治医に相談してみてください。
この記事は一般的な情報をまとめたものです。効果や副作用の現れ方には個人差があります。自己判断で使用を始めたり中止したりせず、気になる症状があるときは眼科医に相談・受診してください。