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抗ウイルス眼軟膏とは|効果・副作用・使い方を眼科医が解説

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目次
  1. 抗ウイルス眼軟膏とは
  2. どんなしくみで効くのか
  3. 主な薬の種類
  4. どんなときに使うか(適応)
  5. 副作用・注意点
  6. 上手な使い方
  7. よくある質問

抗ウイルス眼軟膏とは

抗ウイルス眼軟膏は、目に感染したウイルスの増殖をおさえるためのお薬です。なかでも、ヘルペスウイルスが原因で起こる「ヘルペス角膜炎(かくまくえん)」の治療に使われます。

目のかぜとよばれる結膜炎の多くもウイルスが原因ですが、抗ウイルス眼軟膏はそうしたものすべてに効くわけではありません。あくまで「ヘルペスの仲間のウイルス」に対して使うお薬だと考えていただくと分かりやすいでしょう。

このお薬の大きな特徴は、目薬(点眼液)ではなく「眼軟膏(がんなんこう)」、つまり目に塗るタイプのお薬だという点です。チューブから出した軟膏を、下まぶたの内側にそっと入れて使います。さらさらした点眼液とは使い方が違うので、最初に押さえておきたいポイントです。

どんなしくみで効くのか

ウイルスは、自分のコピーをどんどん増やすことで悪さをします。このとき、ウイルスは「DNA」という設計図を複製(コピー)しながら数を増やしていきます。

抗ウイルス眼軟膏は、このDNAの複製をじゃまする働きを持っています。設計図のコピーがうまく進まなくなることで、ウイルスがそれ以上増えにくくなり、結果として炎症や症状の改善につながっていきます。

大切なのは、すでに増えてしまったウイルスを一瞬で消し去る薬ではなく、「これ以上増やさない」ことで体が回復しやすい状態をつくるお薬だという点です。そのため、症状が軽くなったように見えても、医師が指示した期間はきちんと使い続けることがとても重要になります。効果のあらわれ方には個人差があります。

主な薬の種類

現在、目に使われる抗ウイルス眼軟膏の代表的なものは次のとおりです。

商品名一般名特徴
ゾビラックス眼軟膏アシクロビルヘルペス角膜炎などに使われる代表的な眼軟膏
アシクロビル眼軟膏(後発品)アシクロビルゾビラックスと同じ成分の後発医薬品(ジェネリック)

ゾビラックス眼軟膏(アシクロビル)」が、この系統の代表的なお薬です。成分はアシクロビルで、ヘルペスウイルスによる角膜炎や、帯状疱疹(たいじょうほうしん)が目の周囲に出たときの合併に対して使われます。

同じアシクロビルを成分とする後発医薬品(アシクロビル眼軟膏)もあります。後発品は、先発品と同じ有効成分を含むお薬です。どちらを使うかは、医師や薬剤師と相談して決めていただくとよいでしょう。

どんなときに使うか(適応)

抗ウイルス眼軟膏が使われる代表的な場面は、次のようなときです。

これらは見た目が似ていても、原因や治療がまったく異なる病気と区別する必要があります。たとえば一般的な細菌性の感染や、アレルギーによる目の症状には、このお薬は適しません。

「目の充血や痛みがある=このお薬を使えばよい」というものではありません。診断によって使う薬がまったく変わりますので、必ず眼科で原因を確かめてもらうことが大切です。

副作用・注意点

抗ウイルス眼軟膏は比較的使いやすいお薬ですが、次のような点に注意が必要です。

症状が改善しないまま漫然と使い続けると、別の原因を見逃してしまうこともあります。また、ヘルペス角膜炎は再発しやすい病気でもあるため、自己判断で量や期間を変えないことが大切です。副作用のあらわれ方や程度には個人差があります。

気になる症状が出たときは、自己判断で中止せず、眼科医に相談・受診をおすすめします。

上手な使い方

眼軟膏は点眼液と使い方が異なるため、いくつかコツがあります。

使う回数や期間、量については病状によって異なりますので、必ず処方された指示どおりに使ってください。具体的な使用量はここでは示しませんので、医師・薬剤師の説明を確認しましょう。

よくある質問

Q. 症状がよくなったら、途中でやめてもいいですか?

自己判断での中止はおすすめできません。見た目の症状が落ち着いても、ウイルスが残っていることがあります。途中でやめると再発につながることもあるため、医師が指示した期間まで続けることが大切です。やめどきは必ず眼科医に相談してください。

Q. 点眼液(目薬)ではなく軟膏なのはなぜですか?

このお薬は、目の表面にとどまって働きやすいように軟膏の形になっています。塗った直後は少し見えにくくなることがありますが、これは軟膏の性質によるものです。心配なときは使うタイミングを医師・薬剤師に相談するとよいでしょう。

Q. 市販されていますか?自分で買って使えますか?

抗ウイルス眼軟膏は、医師の診断にもとづいて処方されるお薬です。ヘルペス角膜炎などは正確な診断が欠かせないため、症状が出たときは自己判断で対処せず、眼科を受診してください。


目の充血や痛み、見えにくさなどの症状は、原因によって必要な治療がまったく異なります。抗ウイルス眼軟膏が必要かどうかは、専門医の診断によってはじめて分かります。気になる症状があるときや、お薬の使い方に不安があるときは、自己判断で中止・変更せず、眼科医に相談・受診をおすすめします。