人工涙液マイティア点眼液とは
「目が乾く」「ゴロゴロする」といったときに、眼科でよく処方されるのが人工涙液マイティア点眼液です。一般名は「ホウ酸・無機塩類配合剤」といい、塩化ナトリウムや塩化カリウムなど、もともと涙にふくまれている成分(塩分などの電解質)と水分を、外から目の表面に補ってあげる目薬です。
私たちの涙は、ただの水ではありません。水分のほかに塩分などの電解質がバランスよく溶け込んでいて、目の表面をなめらかに保っています。この目薬は、その涙に近い成分をやさしく補うことで、乾きやすくなった目の表面を潤すお手伝いをします。
人工涙液という大きなグループに属する、いわば「基本のうるおい補給」のお薬とイメージしていただくとわかりやすいかと思います。人工涙液というグループ全体の考え方や、ほかのタイプの目薬との違いについては、人工涙液全体の解説ページで詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。
効果・特徴
この目薬のいちばんの役割は、不足した涙のかわりに、水分と電解質を補って目の表面を潤すことです。涙そのものを増やす薬ではなく、外側からうるおいを足してあげるという、シンプルでわかりやすい働きをします。
人工涙液の中でも、塩化ナトリウム・塩化カリウムを配合したこのタイプは、涙の成分構成に近づけることをねらったものです。ドライアイで目がしょぼしょぼする、エアコンの効いた部屋やパソコン作業で目が乾くといった、目の表面の乾燥感をやわらげたいときに用いられます。
特徴のひとつとして、防腐剤を加えていないタイプ(防腐剤無添加)が用意されている点があげられます。目薬には品質を保つために防腐剤が入っていることが多いのですが、点眼の回数が多い方や、防腐剤が刺激に感じられる方には、防腐剤無添加のタイプが選ばれることがあります。どのタイプがご自身に合うかは、目の状態によって変わりますので、眼科医にご相談ください。
なお、効果の感じ方には個人差があります。同じドライアイでも、原因や目の状態は人それぞれですので、合うお薬も変わってきます。
副作用・注意点
人工涙液は、涙に近い成分でできていることもあり、比較的おだやかなお薬とされています。それでも、点眼後に一時的にしみる感じや、目のかゆみ、軽い刺激感などがあらわれることがあります。
点眼後に強い痛みや充血、目やにの増加、見えづらさなどが続く場合や、いつもと違う症状が出た場合は、使用を続けず、眼科を受診してください。副作用の出方やその程度には個人差があります。
また、コンタクトレンズを使っている方は、レンズの種類によって点眼のしかたに注意が必要なことがあります。装着したまま使ってよいか、いったん外す必要があるかは、お薬のタイプやレンズによって異なりますので、処方の際に必ず確認しておきましょう。
ほかの目薬と併用している場合も、使う順番や間隔について自己判断せず、眼科医や薬剤師に確認すると安心です。
使い方のポイント
点眼の回数や1回にさす量は、目の状態に合わせて眼科医が決めます。指示された使い方を守ることが、いちばん効果的で安全な使い方です。ここでは、どのお薬にも共通する基本的なコツをお伝えします。
- 点眼の前は、手を石けんできれいに洗いましょう。
- 容器の先が、まつげやまぶた、目に直接触れないように気をつけます。触れると雑菌が入る原因になります。
- 数滴を一度にさす必要はありません。1滴で目の表面には十分に行きわたります。
- 点眼後は、まばたきをしすぎず、軽く目を閉じてなじませると、お薬がとどまりやすくなります。
- 防腐剤無添加で1回使い切りタイプのものは、開封したら使い切り、残りは取っておかないようにします。
「乾きが気になるから」と、決められた以上に何度もさしたくなることがあるかもしれませんが、回数や量は自己判断で増やさず、まずは眼科医に相談してください。
よくある質問
Q. 市販の目薬でも同じですか?
ドラッグストアにも人工涙液に近い目薬はありますが、配合成分や防腐剤の有無はさまざまです。乾きが長く続く、市販薬で改善しないといった場合は、ドライアイなど別の原因がかくれていることもあります。一度眼科で目の状態を診てもらうことをおすすめします。
Q. 後発品(ジェネリック)はありますか?
人工涙液のタイプによっては、後発品や同じような成分の目薬が用意されていることがあります。どれが使えるか、ご自身に合うかは目の状態によって変わりますので、処方の際に眼科医や薬剤師にご確認ください。
この目薬がよく使われる病気については、ドライアイの解説ページもあわせてご覧ください。
なお、ここでご紹介した内容は一般的な情報です。効果や副作用の感じ方には個人差があります。症状が気になるときや、目薬が合わないと感じたときは、自己判断で中止したり使い方を変えたりせず、眼科医に相談・受診してください。