アイテラス eye terrace

ネバナック懸濁性点眼液(ネパフェナク)とは|効果・副作用・使い方を眼科医が解説

公開: 更新: 最終監修:
目次
  1. ネバナック懸濁性点眼液とは
  2. 効果・特徴(系統内での位置づけ・この薬ならでは)
  3. 副作用・注意点
  4. 使い方のポイント
  5. よくある質問

ネバナック懸濁性点眼液とは

ネバナック懸濁性点眼液は、一般名を「ネパフェナク」という、目の炎症を抑えるためのお薬です。ステロイドを使わずに炎症をしずめる「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs点眼)」という系統に分類されます。

この系統のお薬は、痛みや炎症のもとになる物質をつくる酵素(COX)のはたらきをブロックすることで、炎症をやわらげます。系統全体のしくみや、ほかのNSAIDs点眼との違いについては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs点眼)のまとめページをあわせてご覧ください。

ネバナックの大きな特徴は、点眼した時点ではまだ「お薬の卵」の状態で、目の組織に入ってから活性をもつ形(活性体)に変化する点です。このように、体の中で変身してから効きはじめるお薬を「プロドラッグ」と呼びます。

また、このお薬は液が白くにごった「懸濁性(けんだくせい)」のタイプです。成分が容器の中で沈んでいることがあるため、使う前にしっかり振って混ぜる必要があります。

効果・特徴(系統内での位置づけ・この薬ならでは)

ネバナックは、主に白内障の手術のあとに使われます。手術後は、どうしても目に炎症が起こりやすく、その影響で網膜の中心(黄斑)に水分がたまってむくむ「嚢胞様黄斑浮腫(のうほうようおうはんふしゅ、CME)」が生じることがあります。この黄斑のむくみは、術後の見え方に関わる大切なポイントです。

ネバナックは、こうした手術後の炎症を抑えるとともに、黄斑のむくみ(CME)を予防する目的で用いられるのが特徴です。プロドラッグとして目の奥の組織に届きやすい設計になっている点が、このお薬ならではの持ち味とされています。

NSAIDs点眼にはいくつか種類がありますが、その中でネバナックは「白内障術後の炎症・黄斑浮腫対策」という場面で使われることが多いお薬です。なお、効果のあらわれ方には個人差があります。

副作用・注意点

NSAIDs点眼に共通して、点眼後に目がしみる、軽い痛みやかゆみ、充血、異物感(目に何か入ったような感じ)などがあらわれることがあります。

このほか、まれにではありますが、角膜(目の表面の透明な膜)に傷がついたり、トラブルが起こることが報告されています。とくに、もともと目の表面が乾きやすい方や、ほかの目の病気を併せもっている方では注意が必要とされています。

点眼を続けるうちに、見えにくさが強くなる、痛みが増す、目やにや充血がひどくなるといった変化を感じたときは、自己判断で続けたり中止したりせず、早めに眼科で相談してください。副作用のあらわれ方にも個人差があります。

使い方のポイント

このお薬を使ううえで、いちばん覚えておいていただきたいのが「よく振ってから使う」ことです。懸濁性のため成分が沈みやすく、振らずに使うと有効成分が均一に行き渡らないおそれがあります。毎回、容器をしっかり振ってから点眼しましょう。

点眼する回数やタイミング、続ける期間は、手術の状況や目の状態によって医師が決めます。具体的な回数や量はここではお伝えしませんので、必ず処方された指示にしたがってください。

ほかの目薬と併用する場合は、続けてさすと先にさした薬が流れ出てしまうことがあります。何分あけるかも含め、点眼の順番や間隔は眼科の指示を守ってください。コンタクトレンズを使っている方は、装用の可否についても確認しておくと安心です。

よくある質問

Q. ネバナックに後発品(ジェネリック)や市販薬はありますか?

ネバナック懸濁性点眼液は、現時点では先発医薬品のみで、後発品(ジェネリック)はありません。また、医師の処方が必要なお薬のため、ドラッグストアなどで市販されているものではありません。

Q. 白くにごっているのは品質に問題があるからですか?

いいえ、ネバナックはもともと液が白くにごった懸濁性のお薬で、にごり自体は異常ではありません。むしろ成分が沈んでいることがあるので、使う前によく振って均一にしてからお使いください。ただし、色やにおいにいつもと違う明らかな変化を感じた場合は、使用前に薬剤師や眼科にご相談ください。


このページの内容は、お薬を理解していただくための一般的な情報です。効果や副作用のあらわれ方には個人差があります。気になる症状があるときや、点眼を続けてよいか迷うときは、自己判断で中止せず、必ず眼科医にご相談・受診ください。