タプロス点眼液とは
タプロス点眼液は、一般名を「タフルプロスト」という、緑内障や高眼圧症の治療に使われる目薬です。お薬の系統としては「プロスタグランジン関連薬(PG関連薬)」と呼ばれるグループに含まれます。この系統は、眼圧を下げる効果が高く、1日1回の点眼で済むことから、現在の緑内障治療で最初に選ばれることの多いお薬です。
PG関連薬は、目の中をめぐる水分(房水)が外へ流れ出ていく経路のうち、「ぶどう膜強膜流出路」と呼ばれる出口からの流れを促すことで、目の中の圧力(眼圧)を下げます。タプロスもこの仕組みで働きます。プロスタグランジン関連薬全体のしくみや特徴については、プロスタグランジン関連薬の解説ページで詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。
なお、緑内障そのものについて知りたい方は、緑内障の解説ページもご参照ください。
効果・特徴
タプロスは、同じPG関連薬の中でも、剤形(製品の形)に特徴があります。通常のボトルタイプに加えて、防腐剤を加えていない「タプロスミニ」という1回使い切りタイプの製剤が用意されています。
目薬には、品質を保つために防腐剤が加えられているものが多いのですが、人によってはこの防腐剤が刺激となり、点眼時にしみる、目の表面が荒れる、といった症状が出ることがあります。とくに長く点眼を続ける緑内障では、目の表面への負担が気になる場面も少なくありません。
その点、防腐剤を含まないタプロスミニは、防腐剤がしみる・合わないと感じる方や、目の表面が敏感な方に向いた選択肢になります。また、防腐剤入りの目薬は装用したまま点眼できないコンタクトレンズもあるため、コンタクトレンズを使っている方にとっても扱いやすい場合があります。どの剤形が向いているかは、目の状態や生活スタイルによって変わりますので、眼科医とご相談ください。
効果の感じ方や副作用の出方には個人差があり、同じPG関連薬でも、人によって合う・合わないがあります。
副作用・注意点
タプロスでは、プロスタグランジン関連薬に共通してみられる副作用に注意が必要です。代表的なものとして、次のような変化が知られています。
- まぶたや目のまわりの皮膚の色が濃くなる(色素沈着)
- 茶目(虹彩)の色が濃くなることがある
- まつ毛が長く・濃く・太くなる、本数が増える
- 目の充血、かゆみ、しみる感じ
これらの変化は、点眼している側の目だけに起こることがあるため、左右で見え方や見た目に差が出る場合があります。色素沈着やまつ毛の変化は、お薬をやめても完全には元に戻らないこともあります。気になる場合は、点眼後に目のまわりについた薬液を軽く拭き取るとよいことがありますので、具体的な対応は眼科医に確認してください。
また、点眼を始めてしばらくは充血が出やすいこともあります。多くは時間とともに落ち着いていきますが、症状が強い・長く続く場合は自己判断せず受診してください。副作用の出方には個人差があります。
使い方のポイント
タプロスは1日1回の点眼で使うお薬です。回数を増やしても効果が高まるわけではなく、かえって副作用が出やすくなることがあるため、決められた使い方を守ることが大切です。具体的な点眼の量や時間帯は、処方時の指示に従ってください。
点眼後は、まぶたを軽く閉じ、目頭(目の内側の鼻に近い部分)を指でそっと押さえると、薬液が目の表面にとどまりやすくなり、目のまわりへの薬液の付着も減らせます。色素沈着が気になる方は、点眼後にあふれた薬液を拭き取っておくとよいでしょう。
ほかの目薬と併用する場合は、続けてさすと先にさした薬が流れてしまうことがあるため、数分ほど間隔をあけます。順番や間隔については眼科医・薬剤師にご確認ください。
タプロスには後発品(ジェネリック医薬品)も発売されています。費用面が気になる場合は、後発品が使えるかどうかを含めて、かかりつけの眼科で相談してみてください。
よくある質問
Q. タプロスは市販で買えますか?
緑内障・高眼圧症の治療薬であるタプロスは、医師の処方が必要なお薬で、ドラッグストアなどで市販されているものではありません。緑内障は自覚症状が乏しいまま進行することがあり、点眼を続けるかどうかや種類の変更も、検査をしながら判断する必要があります。市販薬で代用しようとせず、眼科を受診してください。
Q. まつ毛が伸びたり目のまわりが黒ずんできました。やめたほうがよいですか?
これらはPG関連薬でよくみられる変化で、必ずしもすぐ中止が必要というわけではありません。ただし、眼圧を下げる治療を自己判断で中断すると、緑内障が進行してしまうおそれがあります。気になる症状があるときは、勝手にやめずに眼科医へ相談してください。点眼の工夫やお薬の見直しで対応できることがあります。
このページの内容は一般的な情報提供を目的としたものです。効果や副作用の現れ方には個人差があります。お薬の使用については、自己判断で中止・変更せず、必ず眼科医に相談・受診してください。