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ニューキノロン系抗菌薬とは|効果・副作用・使い方を眼科医が解説

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目次
  1. ニューキノロン系抗菌薬とは
  2. どんなしくみで効くのか
  3. 主な薬の種類
  4. どんなときに使うか(適応)
  5. 副作用・注意点
  6. 上手な使い方
  7. よくある質問

目が赤くなった、目やにが多い、ものもらいができた——こうしたときに眼科でよく処方されるのが「ニューキノロン系抗菌薬」の点眼薬です。聞き慣れない名前かもしれませんが、じつは眼科でもっとも広く使われている、いわば抗菌点眼薬の主役です。ここでは、どんな薬なのか、なぜ効くのか、使うときに気をつけたいことを、できるだけわかりやすくご説明します。

ニューキノロン系抗菌薬とは

ニューキノロン系抗菌薬は、細菌をやっつけるタイプの抗菌薬(いわゆる抗生物質の仲間)です。「フルオロキノロン系」とも呼ばれます。

この系統の大きな特長は、幅広い種類の細菌に効く(広域) という点です。目の感染症はどの菌が原因かを最初から特定できないことも多いため、まずは広く効く薬で対処したい場面が多くあります。そうしたニーズにこたえられることから、眼科では細菌性の結膜炎やものもらい、手術前後の感染予防まで、非常に多くの場面で第一の選択肢として使われています。

点眼薬(目薬)のほか、眼軟膏のタイプもあります。

どんなしくみで効くのか

細菌も、私たちと同じように増えるときには「DNA(設計図)」をコピーする必要があります。このコピー作業には、DNAをほどいたりつなぎ直したりする専用の酵素(ハサミと糊のような役割をする道具)が欠かせません。

ニューキノロン系抗菌薬は、この「DNAをコピーする酵素」のはたらきをじゃまする ことで、細菌が増えられないようにし、最終的に菌を死滅させます。人の細胞のしくみとは異なる部分を狙い撃ちするため、目の組織への負担を抑えつつ細菌に作用できると考えられています。

要するに、「細菌のDNA複製酵素を阻害する、眼科で最も使われる広域抗菌点眼薬」というのが、この系統をひと言で表したものです。

主な薬の種類

ここでは、当サイトで取り上げている代表的な製品をご紹介します。同じニューキノロン系でも、開発された世代や特徴に少しずつ違いがあります。なお、いずれも後発品(ジェネリック)が存在するものがあります。

商品名一般名特徴
クラビットレボフロキサシン眼科で最も処方される定番。幅広い細菌に対応
ベガモックスモキシフロキサシン防腐剤フリー。白内障手術前後で広く使われる
ガチフロガチフロキサシン比較的新しい世代の抗菌点眼
バクシダールノルフロキサシン旧世代のニューキノロン

どの薬が合うかは、症状や原因菌、ほかにお使いの薬などによって変わります。どの薬を使うかは自己判断せず、眼科医の指示に従ってください。

どんなときに使うか(適応)

ニューキノロン系の抗菌点眼薬は、おもに「細菌が原因の目の感染症」に対して使われます。代表的なのは次のような場面です。

なお、目の充血や目やにがあっても、原因が細菌とは限りません。ウイルスやアレルギー、ドライアイなどでも似た症状が出ます。「抗菌薬を差せば治る」とは限らないため、まずは眼科で原因を確かめることをおすすめします。

副作用・注意点

ニューキノロン系の点眼薬は、比較的使いやすい薬とされていますが、注意したい点もあります。効果や副作用の出かたには個人差があります。

気になる症状が出たとき、あるいは数日使っても良くならないときは、自己判断で中止せず、眼科医に相談・受診をおすすめします。

上手な使い方

点眼薬の効果をきちんと引き出すために、一般的なコツをまとめます。具体的な回数や量は人によって異なるため、必ず処方時の指示に従ってください。

よくある質問

Q. 症状が良くなったら、もう差すのをやめてもいいですか? A. 自己判断での中止はおすすめできません。見た目が良くなっても菌が残っていることがあり、再発や耐性菌の原因になりえます。やめどきは眼科医に確認してください。

Q. 市販の抗菌目薬と何が違いますか? A. ニューキノロン系の点眼薬は、医師の診断のもとで処方される医療用の薬です。原因菌や症状に合わせて選ばれる点が、市販薬とは大きく異なります。症状が続くときは市販薬で様子を見続けず、受診をおすすめします。

Q. コンタクトレンズをしたまま使えますか? A. 感染症の治療中は、原則としてコンタクトの装用を控えるよう指示されることが多いです。装用の可否や再開の時期は、必ず眼科医に確認してください。


ニューキノロン系抗菌薬は眼科で頼りになる薬ですが、「細菌が原因かどうか」の見極めが何より大切です。目の充血や目やに、痛みが続くとき、あるいは点眼しても改善しないときは、自己判断で薬を続けたり中止したりせず、早めに眼科を受診することをおすすめします。